ユーリ・シスコフの“物語”は実に興味深い。彼の祖国ソビエト・ベラルーシの南西に位置する街ゴーメリにて芸術作品としてのエレクトリックギター製作を独学で学んだ後、1990年にアメリカへ移住してきたのである。若かりし頃、短波電波のラジオから微かに流れてきたロック・ミュージックに魅せられた彼は、暖房器具もない狭い地下室で人生初のギターを製作した。ソビエトではアメリカのようにギター製作に必要な工具やパーツが手に入らなかったため、それらのすべてを想像して作ったのである。彼の作るギターは(違法ではあるが)、当時のソビエト製ギターの品質があまりに粗末だった事を知る人たちの間で瞬く間に話題となった。そして、自身の才能が世界で通用するのか試したいという欲求を持つ契機となったのである。

1990年、シスコフはソビエトを離れシカゴに居を構え、著名アーティストが実際にプレイするための栄誉あるギターの製作に勤しんだ。その功績が認められ、2000年にマスタービルダーチームの一員としてフェンダーカスタムショップに招聘。その後、現在に至るまで“偉大なるフェンダープレイヤー”達のためにクラフツマンシップのこもったイマジネーション溢れる楽器を創り続けている。

製作経歴のある著名アーティスト
キース・アーバン、アヴリル・ラヴィーン、ジョン5、ポール・スタンレー、ヌーノ・ベッテンコート、プラント&ペイジ、ジェニファー・バトン、チープ・トリック、バディ・ガイ、ニール・ショーン、デレク・トラックス、ダイムバック・ダレル(故人)等。

プロフィール

Yuriy Shishkov

ユーリ・シスコフ

1964年3月17日、ソビエト連邦生まれ。
2000年より、フェンダーに加入、現在に至る。